デジタル庁の年収1,720万円・兼業可の求人はどんな条件? 勤務日数と任期を読む

デジタル庁の年収1,720万円・兼業可の求人はどんな条件? 勤務日数と任期を読む

デジタル庁のシステムアーキテクト求人には、想定年収の上限1,720万円と、兼業が可能であることが示されています。ただし、その金額は賞与を含む週5日フルタイム勤務の理論値で、勤務日数は週4〜5日です。

現職を続けて応募できるかは、年収の見出しだけでは判断できません。公式の求人票と採用FAQをもとに、求められる専門性、任期、入札や登庁の条件を確認し、自治体の複業という別の入口も整理します。

情報は2026年10月26日時点のものです。制度・労働条件・統計は変わることがあります。出典は記事末尾にまとめています。

転職・退職の判断は、ご自身の状況に合わせて行ってください。労働条件のトラブルは、労働基準監督署や総合労働相談コーナーで相談できます。記事中の人物・会社・試算は、特記のない限り説明のための例です。

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この記事のポイント
  • 想定年収1,720万円は上位等級の上限で、賞与込み・週5日フルタイム勤務の理論値です。
  • 兼業は可能でも、週4〜5日の勤務と兼業先の入札制限、登庁の条件を調整する必要があります。
  • 非常勤で任期は年度更新のため、専門性と契約条件を確かめ、週1日の自治体DXとも分けて検討します。

基礎知識:専門人材の中途採用と兼業

デジタル庁は、専門的な知識を持つ民間出身者を中途採用しています。国家公務員試験を受けていなくても働けますが、職種ごとの必須要件を満たし、採用選考を受ける必要があります。

今回取り上げる求人の身分は、非常勤の一般職国家公務員です。入庁時の任期は年度末までで、年度末に勤務実績などを考慮し、双方合意に基づいて更新する仕組みです。

非常勤職員の兼業が可能であることと、今の会社の仕事を同じ日数で続けられることは別の条件です。勤務の組み方に加え、兼業先の規則や案件への影響まで確認する必要があります。

主要キーワード・用語の定義
想定年収の理論値
求人票で一定の勤務条件を前提に示す年収です。この求人では賞与込み・週5日フルタイムの場合で、個人への支給額の保証ではありません。
年度更新
年度末に評価や勤務実績などを踏まえて、翌年度の再採用を判断する仕組みです。自動的に雇用が続くとは限りません。
システムアーキテクト
この求人では、複数の組織が管理するシステムの情報共有、接続、運用の要件を整理し、全体の設計を担う職種です。
官民ハイブリッドの働き方
本記事では、民間での仕事と行政の仕事を組み合わせる働き方を指します。特定の身分や一律の勤務条件を表す制度名ではありません。

自動運転車を作るより、組織をまたぐ設計を担う仕事

募集されているのは、自動運転の社会実装を担うシステムアーキテクトです。車両、道路、交通管理、通信、遠隔監視などの間で、共有する情報や接続、運用の要件を整理します。個々のシステムを一元的に作る仕事ではなく、関係する組織との合意形成まで含む役割です。[s1]

設計するのは、情報と接続と運用の分担

要点

この仕事で決めること

共有する情報

何をやり取りするか

つなぎ方

どう接続するか

運用のルール

障害のときは誰が?

必須要件には、複数のシステムや組織をまたぐ設計を主導した経験、APIやデータモデルなどの知識が挙げられています。さらに、技術上の選択肢を説明して合意につなげる能力と、モビリティ関連の複数分野の知識・経験が必要です。公務員試験が不要でも、実務経験の条件は軽くありません。[s1][s2]

求人票で確認した採用予定は1名、募集期限は2027年3月31日です。定員に達すれば期限内でも終了し、応募状況によって延長される場合があります。公式ページには掲載日が示されていないため、報道の日付を募集開始日として扱うことはできません。[s1][s3]

採用FAQは年齢制限を設けていないとしていますが、この求人では日本国籍を持たない人や国家公務員法上の欠格事由に当たる人などは応募できません。[s1][s2] 応募前には、経験の条件と応募資格の両方を確認してください。

1,720万円は上限額で、勤務条件を伴う理論値

想定年収は等級ごとに分かれており、全員が同じ幅で採用されるわけではありません。プロフェッショナル(役割3級)は1,050万〜1,370万円、シニアプロフェッショナル(役割4級)は1,200万〜1,720万円です。いずれも年2回の賞与を含む、週5日フルタイム勤務の場合の理論値です。[s1]

賞与・勤務日数・給与の決め方をセットで読む

要点

年収の数字の注記(求人票)

賞与込み

年2回の賞与を含む

週5日フルタイム

その場合の理論値

経験などで決まる

常勤職員との均衡で決定

給与は職務経験や職務内容を勘案し、常勤職員との均衡を考慮して決まるとされています。週4日勤務の場合の比例計算は求人票に書かれていません。[s1] 例えば上限額に単純に4/5を掛ける試算は1,376万円になりますが、実際の提示額として見込める数字ではありません。

比較の目安として、国税庁の令和7年分民間給与実態統計調査では、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は487万円でした。1,720万円をこの平均で割ると約3.5倍ですが、これは民間全体の平均と専門職求人の上限を比べた数字です。公務員の平均や、同じ職種・経験の相場との比較ではありません。[s4]

雇用形態は非常勤の一般職国家公務員で、入庁時の任期は年度末まで、最長1年です。更新は年度末に勤務実績などを踏まえて判断されます。[s1][s2] 年収の上限と、長期に雇用が続くかどうかは分けて考える必要があります。

兼業可でも、勤務日数・入札・登庁に条件がある

この求人で現職との両立を考える際、最初に確かめたいのは勤務日数です。求人票は週4〜5日勤務を求めています。[s1] 兼業が可能であっても、休日だけの仕事として引き受けられる条件ではありません。

現職の勤務日数を減らす、契約の形を見直す、行政の仕事に一本化するなど、働き方の調整が考えられます。ただし、これは本記事の選択肢の整理であり、採用先が認めた組み方ではありません。現職と採用先に、具体的な日数と時間を確認する必要があります。

公式FAQに書かれた兼業と入札制限

公式の資料から引用
デジタル庁「よくある質問【中途採用(専門人材)】」Q7(一部)
  • 兼業・副業は可能
  • 入札が制限される場合がある
出典:デジタル庁「よくある質問【中途採用(専門人材)】」Q7(一部)

採用された任期中に、仕様書作成などへ直接関与したプロジェクトに関連する調達案件では、兼業先の入札が制限される場合があります。FAQはグループ企業も含むと説明しています。[s2] 求人票にも原則として参加が制限される旨があるため、兼業先の事業に影響しないかを事前に確認してください。[s1]

テレワークは、業務の遂行に支障がないと上長が認める範囲で可能です。FAQによると、入庁後一定期間は少なくとも週1回程度の登庁が必要で、その後も業務やチームの状況に応じて出勤を命じられることがあります。遠方からの応募でも、この条件を踏まえて勤務可能かを確認します。[s2]

現職の就業規則と、労働時間の扱いも確認する

採用先が兼業を認めていても、今の会社のルールは別に確認します。厚生労働省のガイドラインは、原則として副業・兼業を認める方向が適当とする一方、制限できる場合も挙げています。許可や届出の手続きと、担当業務の重なりを就業規則で確かめることが出発点です。[s5]

副業・兼業を制限できる場合の例

要点

会社が制限できる例(ガイドライン)

仕事に支障

労務提供上の支障

秘密の漏洩

業務上の秘密

競業

自社の利益が害される

信用を損なう

名誉・信頼関係

例として示されているのは、労務提供上の支障、業務上の秘密の漏洩、競業による自社の利益への影響、名誉や信用を損なう行為などです。[s5] 兼業先で扱う情報や、現職と競合する仕事がないかを具体的に確認します。

民間の雇用による副業・兼業では、労働基準法が適用される事業場で働く時間は、事業主が異なっても通算される扱いです。フリーランスなど、同法が適用されない働き方とは区別されます。[s5] 今回の国家公務員としての勤務を含めた具体的な適用関係は本記事では確認していないため、応募先と現職に確認してください。

週1日で行政DXに関わる入口とは、条件が違う

現職の日数を大きく減らせない場合は、自治体の複業人材という別の入口もあります。兵庫県の制度紹介では、リモート中心で週1日勤務のDX人材を登用しています。ただし、これは制度の説明であり、本記事で現在の個別募集を確認したものではありません。[s6]

過去の具体例として、三重県はみえDX実践パートナーを週1日、日給21,000円で公募しました。昇給・賞与・福利厚生はなく、通勤手当は別の条件です。2026年6月19日に締め切られた公募で、現在応募できる求人として紹介してはいません。[s7]

三重県の過去の公募に見る、日数と報酬

公式の資料から引用
三重県「会計年度任用職員(みえDX実践パートナー)を募集します」令和8年5月25日(一部)
  • 勤務は週1回
  • 日給21,000円
  • 昇給・賞与なし
出典:三重県「会計年度任用職員(みえDX実践パートナー)を募集します」令和8年5月25日(一部)

日給21,000円で約40日勤務すると84万円になりますが、勤務日数を仮定した試算です。通勤手当を除き、実際の任用日や稼働日数を保証するものではありません。週5日勤務の理論年収と、週1日の仕事の報酬は、そのまま横並びにできません。[s7]

GovTech東京パートナーズは、複業で都内自治体のDXに参画する機会を提供するサービスです。GovTech東京の発表では、2026年4月15日時点で通算延べ36名が任用されています。発表資料には個別の報酬が示されていないため、条件は紹介される募集ごとに確認する必要があります。[s8]

年収の見出しより、勤務と成果の見通しから判断する

官民をまたぐ仕事が、そのまま将来の年収や市場価値の上昇につながるとは限りません。この求人の業務からは、組織間の合意形成、共通仕様の文書化、実証結果の評価などを経験する機会が読み取れます。[s1] 自分の専門性と、その経験を次にどう活かすかを言葉にして考えることが大切です。

応募前には、現職の兼業ルール、勤務日数と時間、競合や入札への影響、必須スキル、任期と更新を順に確認します。条件を満たせない場合は、週1日の自治体DXを含めて検討範囲を変える方法もあります。まず就業規則を読み、求人票の条件で不明な点をまとめてください。

労働条件や副業の手続きで困ったときは、総合労働相談コーナーや労働基準監督署に相談できます。個別の応募資格や採用条件は、最新の公式求人票と採用窓口で確かめてください。

実践のポイント・まとめ

POINT 1

想定年収は前提をセットで読む

上限額だけでなく、等級、賞与、勤務日数、任期を確認し、自分に提示される条件と区別します。

1分のショート動画で見る
POINT 2

兼業先への影響を具体的に調べる

就業規則に加え、勤務時間、秘密情報、競合、グループ企業を含む入札への影響を確認します。

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POINT 3

週1日の制度と現在の募集を分ける

自治体の制度紹介や終了した公募は働き方の参考にし、応募できるかと報酬は最新の募集要項で確かめます。

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出典・参考文献

検証ファクト一覧を表示する(全16項目)
ID 確認した事実・仕様 出典 注意・補足
F1 デジタル庁の求人【K_07】システムアーキテクト(自動運転の社会実装)。募集1名、募集期間は令和9年3月31日(2027-03-31)まで(定員に達したら期間内でも終了予定) [s1]
F2 想定年収:役割4級 シニアプロフェッショナル 1,200万〜1,720万円/役割3級 プロフェッショナル 1,050万〜1,370万円。賞与(年2回)を含む、週5日フルタイム勤務の場合の理論値 [s1]
F3 給与は一般職給与法に基づき、職務経験・職務内容を勘案し、常勤職員との権衡を考慮して決定 [s1]
F4 雇用形態:デジタル庁職員(身分は非常勤の一般職国家公務員)。勤務日数 週4日〜5日。任期は年度更新(入庁時は年度末まで・最大1年、年度末に実績を考慮して更新)。試用期間1か月 [s1] [s2]
F5 国家公務員試験を受けていなくても働ける。年齢による制限なし。書類 → 面接(2〜3回程度)、課題提出の場合あり。内定まで4〜6週間 [s2] [s1] 日本国籍が必要
F6 非常勤職員は兼業・副業が可能。ただし、採用中に仕様書作成などに直接関与したプロジェクトに関連する調達案件では、兼業先(グループ企業を含む)の入札が制限される場合がある [s2] [s1]
F7 テレワークは、上長が業務に支障がないと認める範囲で可能。入庁後一定期間は少なくとも週1回程度の登庁。その後もオフィス勤務を命じられることがある [s2] [s1]
F8 仕事の中身:車両・道路インフラ・交通管理・通信・遠隔監視など、異なる主体のシステムの連携の設計(共有すべき情報・接続方法・運用要件の整理、実証での評価、関係省庁・IPA・道路管理者・民間事業者との合意形成)。個々のシステムを一元的に作る仕事ではない [s1]
F9 必須:複数のシステム・組織をまたぐアーキテクチャの要件定義・設計・方針策定を主導した経験、API・データモデル・非機能要件の知識、合意形成の力、モビリティ関連の複数分野の知識・経験 [s1]
F10 民間の平均給与(1年を通じて勤務した給与所得者):令和7年分 487万円(正社員559万円)。1,720万円は約3.5倍 [s4] 民間の統計。公務員との比較ではない
F11 自動運転ラボの記事の公開は2026-10-26 06:16。公式の求人ページに掲載日は書かれていない [s3]
F12 兵庫県は民間DX人材をジョブ型(フルタイム)か複業(週1日勤務)で登用。複業は会計年度任用職員のデジタル化推進員(DXマイスター)・5名・リモート中心の週1日勤務。「週1日では1人で進めにくい場合もあり、チームワークが求められる」 [s6]
F13 三重県 みえDX実践パートナー(2026-05-25公告):1名・週1日・日給21,000円・昇給賞与福利厚生なし・非常勤・任期2027-03-31まで・締切2026-06-19(終了)。要件:デジタル分野の実務5年以上 など [s7]
F14 GovTech東京パートナーズ(2024年〜):都内自治体のDXに複業で参画できる人材紹介サービス。延べ36名が任用(2026-04-15時点)。満足度 任用人材4.9/5・区市町村4.6/5 [s8]
F15 副業・兼業のガイドライン:企業は原則、副業・兼業を認める方向が適当。制限できるのは①労務提供上の支障②秘密の漏洩③競業④名誉・信用を損なう行為など [s5]
F16 副業・兼業で雇われて働くとき、事業主がちがっても労働時間は通算される(労基法38条)。フリーランスなど労基法が適用されない場合は通算されない [s5]

※ 求人票と採用FAQは2026年10月26日に確認しています。募集は期限内でも終了する場合があり、公式ページに掲載日は示されていません。

※ 週4日で1,376万円という数字は、1,720万円に4/5を掛けただけの試算です。求人票には比例計算の規定がなく、実際の給与を示していません。

※ 三重県の84万円は日給21,000円で約40日働くと仮定した試算で、通勤手当は除きます。公募は2026年6月19日に締め切られています。

※ 民間の平均給与487万円は令和7年分の調査で、1年を通じて勤務した給与所得者の平均です。中央値や公務員の平均ではありません。

※ 働き方の選択肢と応募前の確認手順は本記事の整理です。個別の採用可否、契約更新、年収上昇を保証するものではありません。